オリンピック女子フィギュア、燃えてますねぇ

最強キム・ヨナちゃんは金メダル以外は眼中にないよねぇ。
真央ちゃんがフリーで全力を出し切れますように

もう銀メダルでも許すっ!←何様?(笑)
みちくさ日和とオリンピックで終わっちゃっいそうな2月に読んだ本
『津軽百年食堂』 森沢明夫
素敵な物語を読みました。
ふるさと「弘前」を離れ、孤独な都会の底に沈むように
暮らしていた陽一と七海。
二人は運命に導かれるように出逢い惹かれあう。
故郷への思い。愛しい人の未来。自分の夢。
それぞれの思いが切なく絡む。
桜の花びらが舞落ちる津軽の地で
百年の時を超え永々と受け継がれて行く「心」が咲かせた
美しい奇跡と感動の人間物語です。
『終末のフール』 伊坂幸太郎
8年後に小惑星が衝突し地球は滅亡する。
そう予告されてから5年が経ち、当初は絶望からパニックに陥った世界も
平穏な小康状態を保っている。
仙台北部の団地の住民たちは、余命三年という時間の中で
人生を見つめなおす。
何をするのか。誰と過ごすのか。
八つの物語には重なるようにタイトルがつけられています。
今日を生きることの意味を知る物語です。
『名探偵の掟』 東野圭吾
ミステリーものなのにこんなに笑えるなんて〜!←しかもブラックな笑い
完全密室・時刻表トリック・バラバラ死体・童謡殺人
古今東西の本格推理小説世界のさまざまな”お約束”を
ことごとく破り、皮肉った自虐的文章が満載ですぅ。
大真面目にこんな小説を書いてくれちゃうところが東野圭吾の太っ腹〜(笑)
名探偵・天下一大五郎と、捜査を迷走させる捜査一課警部・大河原番三の
とんでもなく本音の不謹慎な会話が最高っ!
続編も読まなくっちゃねぇ(^◇^)
『RDG2 レッドデータガール はじめてのお化粧』 荻原規子
RDG、続編が登場しました。
紀伊山地の奥深くで育った鈴原泉水子は、東京の鳳城学園に入学。
山伏修行中の相良深行とも再会するが、二人には縮まらない距離があった。
新しいクラスメート真響、一条、真夏との出会い。
姫神憑きの少女や山伏の他に今回は強力な式神を操る陰陽師まで登場。
最後にはなんと「審神者(さにわ)」
=心霊の力の強さや本質、神託の審議などをはかることのできる霊的な鑑定士
までが現れちゃったりします。
神霊と接することのできる人材=絶滅しかけている人的世界遺産を
守るための国家保護プロジェクトの存在までが明らかになってきたよ。
この先も目が離せない展開が続きそうです〜。
『まいなす』 太田忠志
主人公は飛魚中学校に通う本好きの14歳、那須舞。
彼女のコンプレックスは英語読みの自分の名前。
Mai Nasu=マイ・ナス=マイナス。
マイナスイメージを吹き飛ばすべく、必要以上に元気に明るく
ふるまってしまう舞。
そんなある日、不思議な伝説の残る祠でけがをした男子学生を助ける。
その少年は未来を見たと言う。
彼が口にした予言が、小さな町を震撼させ、悪意に満ちた事件を引き起こす。
予言は真実なのか?途方にくれながらも舞は
病床にある伯父、余市のヒントを手掛かりに真相にたどり着こうと奔走する。
太田忠志は地味だけど、青春ミステリーの名手だと思います。
みずみずしく、のびやかな読み心地が好きです。
『神去なあなあ日常』 三浦しをん
高校卒業と同時に勇気くんが勝手に決められた就職で
放り込まれたのは三重県の山奥にある神去村。
いきなり林業をやらされるはめになった勇気くんの
悪戦苦闘が始まりましたぁ!
山の申し子のようなヨキの明るさと眩しさと優しさが最高。
おやかたさんの清一さんは絶対モテるよねぇ。
自然そのものと悠久の時を相手に生きてきた人のおおらかさと覚悟が
タイトルにもある「なあなあ(ゆっくり、まあ落ちつけ)」
口調に現れているのかもしれません。
そして何よりも季節ごとに表情を変える山々の美しさ、荒々しさが
心に清らかな風を運んでくれるようです。
『ホルモー六景』 万城目学
2006年の読書界の話題を席巻した「鴨川ホルモー」の第二幕。
なのですが・・・肝心の第一幕を読んでいない私((^_^;)
どーしてこんなにこだわらないで本を借りちゃうかねぇ。
京都の街に咲き誇る百花繚乱の恋模様が、ホルモーと絡まり(笑)
普通のラブコメとは味付けが大違い〜!
物語の舞台が京都でなくては成立しないのはよぉぉく分かりました。
京都ゆかりの梶井基次郎や、新島譲、あげくの果てに本能寺で果てた
織田信長の小姓までもが登場。
「長持の恋」四百年以上の時を超えて見つけ会うお互いの魂。
やっぱり大至急「鴨川ホルモー」借りてきますぅ!
『鷺と雪』 北村薫
第141回直木賞受賞作。というよりも私にとっては
「ベッキーさんシリーズ」完結編ということでどうしても読みたい一冊でした。
物語の舞台は戦前の東京。
日本有数の商社の令嬢、花村栄子とお抱え運転手のベッキーさんが
身の回りのさまざまな事件の謎を解いていきます。
とんでもなく上流階級に属する栄子ですが、ベッキーさんとの
会話のやりとりの中から、不当な格差の世界を見つめてゆきます。
登場する多くの本や映画、能の演目までもがさりげなく効果的に
物語に奥行きを持たせています。
帝都に忍び寄る不穏な足音、ルンペン、ブッポウソウ、ドッペンゲルガー
ひとつづつの事柄がラストシーンにむかって不吉な空気を運びます。
雪の日にかけた一本の間違い電話。そこに運命の声が響き・・・
昭和11年2月26日、全ての人が呑み込まれていくような大事件の当日。
雪景色が浮かび、切なく深い余韻を残す作品です。

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