明日から広島で〜す

久しぶりの飛行機・・・緊張するぅぅ(笑)
荷造りしなきゃやばいよねぇ。
でもこんな時ほど別の事がやりたくなっちゃったりするんだよぉ。
ってわけで今回の本はこれだーっ
『傍聞き』 長岡弘樹
2008年日本推理作家協会賞短編部門受賞作。
傍聞き(かたえ聞き)という言葉をこの本で初めて知りました。
自分以外の人の会話を、そばで漏れ聞いた場合
直接自分の耳で聞いた情報以上に信じてしまう効果。だそうです。
あるかも〜〜。
ここに収められた作品の主人公はみんな人助けを職業にしています。
警察官、消防官、救急隊員、厚生施設の保護士だったり。
仕事の中で抱える葛藤や不安、迷い、そんなものを抱えながら
人の優しさや思いやりに触れていく。
ミステリーだけど、人間が輝いている短編集です。
『サクラ咲く』 辻村深月
進研ゼミ中一講座と中二講座に連載された連作(っぽい?)小説です。
我が家の現役中学生さんも一気読み〜〜。
表紙がめいっぱい派手andジュニア向け←大人が手に取るには勇気が必要かも(笑)
マチは自分の意見を主張できない弱気な性格に落ち込んだり
傷ついたりを繰り返している中学1年生。
彼女は図書室の本に挟まれた「サクラチル」という紙片を見つける。
その文章を書いたのは誰なのか?何を伝えようとしているのか?
多感な季節の中で揺れ動く繊細な感情が瑞々しく描かれています。
連作っぽいというのは、それぞれの物語の登場人物の中に
別のお話の登場人物が時間を越えてさりげなく存在していて、
これぞ辻村深月得意の手法だな〜と嬉しくなりました。
『くちびるに歌を』 中田永一
中田永一の本を読んだのは「吉祥寺の朝比奈くん」以来です。
相変わらず瑞々しい青春物語を書くのが上手いなぁ〜。
長崎県五島列島の中学校合唱部が舞台です。
顧問の松本先生が産休のため、
東京から美しすぎる臨時教員柏木先生がやってきます。
女子しかいなかった合唱部に男子部員が大量入部!
狙いはもちろん柏木先生〜〜
夏のNコン(NHK全国学校音楽コンクール)県大会出場に向けて
不協和音まみれの混声合唱部は立ち直ることができるのか?
Nコン課題曲、アンジェラ・アキの「手紙〜拝啓十五の君へ」にちなみ
十五年後の自分に宛てて手紙を書き始める部員たち。
その手紙には彼らの等身大の悩みや秘密が綴られることになります。
(ひとり)ぼっちの達人だった桑原サトルくんが、
部活の中で友情や恋と出会い成長していく姿がとても印象に残りました。
『本日はお日柄もよく』 原田マハ
お久しぶりの原田マハ。
表紙のモロにご祝儀袋で思わず手にとってしまいました〜
大手の製菓会社に勤める普通のOL、二ノ宮こと葉(27歳)。
密かに片思いしていた幼馴染、今川厚志の披露宴で
素晴らしい祝辞を披露した伝説のスピーチライター久遠久美と出会う。
序盤の久美さんのスピーチで、一気に心を鷲つかみされました。
この本には素敵な言葉の使い手がたくさん登場します。
こと葉のおばあちゃんで高名な俳人の二ノ宮驟雨先生。
新進天才コピーライター、和田日間足。
和田日間の師匠でリスニングボランティアをしている北原正子さん。
会社を辞めて久美さんの事務所で
スピーチライター修行をすること葉の成長がキラキラしています。
国政に関わる選挙のスピーチでライバル同士となる
和田日間との恋模様も目が離せません。
面白い本でした!
久遠久美さん、素敵ですぅ〜

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