そろそろ2泊3日の修学旅行から子供が帰ってくる頃です。
超雨女の本領発揮しちゃったようですぅ

どんなお土産話を持って帰ってくれるかな?
元気な笑顔が楽しみです。
静か〜な部屋でこんな本を読んでいました。
『ここはボツコニアン3 二軍三国志』 宮部みゆき
ゲームのボツキャラたちが集う世界”
ボツコニアン”ストーリー第三部。
ってゆーか、ぐだぐだの脱力系ファンタジーのポジションを
しっかり固めてきてるところが逆に凄いかもぉ(笑)
前作「魔王がいた街」でいつの間にか「三国志」の地域(?)に
入り込んでしまった伝説の長靴の戦士・ピノピ(双子)
お話が始まる前に作者さんがわざわざ
「三分でだいたい分かる三国志」という文章を2ページほど書いてくれてます。
優しいねぇ。宮部みゆき!←ってゆーかいろんなものをパクってます(笑)
今回の登場人物は難しい漢字名のイケメン女好き軍師(幽霊)
二軍に落とされたのが納得できない頭のでっかい魏の優しい将軍
そして冒険にはモンスターが必要!ってことで赤白モンスター
などなど、主役のピノピが霞むほどの脇キャラが面白いです。
トリセツも出てくるけど、働かないわ〜←ボツ世界からも見放されそう・・・
っで、無事に「赤白の戦い」も終わり、ピノピたちはホラーの村に行きましたとさ。
To be continued.
『影法師』 百田尚樹
さまざまな背景でスポーツや戦争、人間の一代記などを書いている
多彩な百田尚樹が書いた時代小説です。
まるで目の前に茅島藩の風景が広がるような分かりやすい文章で
その内容にもどんどん引き込まれていきました。
下士の身分である父が自分を庇って上士に斬られ、苦労を重ねて
筆頭国家老にまで登りつめた名倉彰蔵(幼名・勘一)。
幼馴染で刎頚の契りを交わした磯貝彦四郎の不遇の死を知った彼は
過去を回想し、彦四郎の身に何が起きていたのかを知ることになります。
彦四郎が自分の全てを賭けて、勘一の夢のために費やしたもの・・・
見返りも感謝も自分の幸福さえも求めず、誰にも知られず、
ひたすらに友の心に寄り添った彦四郎の生き方のせつなさが胸に迫ります。
勘一の涙はあまりに悲しかった。
誰もが彦四郎に手を合わせたくなるような物語の終わりでした。
『ジヴェルニーの食卓』 原田マハ
ピカソとルソーの生涯と名作にまつわる秘密を
彩りに満ちた文章で描いた『
楽園のカンヴァス』の
流れを継いだ4編のアートストーリー。
マティス、ドガ、セザンヌ、モネ。
綺羅星のような美術界の巨匠が異端視されながらも
新しい美と愛を求めて作品を生み出していく苦悩や闘いが
彼らに関わった助手やライバル、そして家族の目を通して綴られています。
本の中に登場する絵画をネット検索して改めて見直し
また本を開くという作業を繰り返していました。
ゴッホの「タンギー爺さん」で眼を惹く背景の浮世絵。
当時は写実的過ぎて批判の的になったドガの「14歳のちいさな踊り子」
そして本の装丁にも使われている繊細で陰影に富んだモネの「睡蓮」
何を望み、何を犠牲にして彼らが後世に残る絵画を生み出したのか・・・?
そんな想いが伝わる一冊です。

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