2008/1/2
年末から年明けにかけては海外で、
という人もいるが、
オレは日本で新年を迎えるのが好きだ。
年々薄れてきてはいるが、
それでも一年の中で唯一
日本らしい情緒を感じられる時節だからだ。
年が明けて直ぐに
近くの神社に初詣に行った後、
今年は明け方の5時頃まで
Live-DVDの為の作業をやっていた。
疲れて、初日の出を見る前に眠ってしまい、
目が覚めたら午前10時半。
外は眩しい程の快晴だった。
例年どおり朝食をとる前に、
今度はお寺にお参りに出かけた。
破魔矢と交通安全祈願の札を手にし、
おみくじを引いたら凶だった。
何年か前に大凶を引いたオレに、
友人が
「そんな滅多に出ないようなくじに
当たったんだから、良い事があるよ!」
と慰めてくれたのを思い出した。
家に戻り、おせち料理を食べ、
久しぶりに飲む日本酒の熱燗がうまかった。
編集作業を続けようかと思ったが、
あまりに天気が良いので、
グラブとボールを持ち、
電車に乗って野球場に出かけた。
グラウンドでは高校生のチームが練習していた。
一緒に練習させてくれないかと頼むと、
外野ならいいですよ…ということで、
センターのポジションについた。
内野が遥か遠くに感じられた。
一度だけボールが飛んできたが、
後はただずっと内野の守備練習を
観客のように見ていた。
芝生に大の字になって寝転ぶと
雲ひとつない真っ青な空だった。
陽光が眩しく、体を暖めてくれた。
眠気が襲ってきた。
ここで寝てしまうと風邪をひくな…、
そう思う間もなく意識が遠のいた。
目が覚めると、空に星が出ていた。
一瞬自分がどこにいるのか分からなかった。
外野の芝生の上で眠ってしまったと
気づくまで数秒かかった。
あたりは真っ暗だ。
球場の出口なのか、微かな明かりが見える。
そちらに向かって歩き出した。
それにしてもよく寝たものだ。
このところずっと寝不足で、
常に頭に靄がかかっているようだったが、
今はすっきりしている。
外に出た。
神宮球場の外に出たはずなのに、
見たこともない街角に立っていた。
一体オレはどこにいるんだろう?
不安や寂しさという感情は無い。
ただ、どうやって家に帰ればいいのか…?
そこで目が覚めた。
初夢…。
外は眩しいほどの快晴だった。
明けましておめでとうございます。
新しい年、2008年があなたにとって、
良き年でありますように。
2008年 元旦 浜田省吾
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